ピリカメル

植物とともに美しい世界を創造してゆく

善か悪か

ポジティブかネガティブか

安楽か困難か

豊かさか貧しさか

好きか嫌いか

幸せか不幸せか

自由か不自由か

 

どちらの極にも

きっと答えはなくて

極のどこかに執着すると

流れが悪くなる

 

その二元世界から脱けて

両方を眺められたときに

自在に選び取れるようになって

本当の幸せや自由に在れるのだろう

 

目を背けず

ちゃんと向き合って

自分の中の光を見てゆく

 

 

 

 

セントジョーンズワート

太陽のハーブといわれています

 

夏至の頃に最もエネルギーが高まるとされ

伝統的にはその辺りに収穫されてきました

St.John's wortの名は“聖ヨハネの薬草”の意味を持ち

ヨハネの日(6月24日)と関連づけられ

その明け方(前夜の説もあり?)に収穫されたそうです

 

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太陽のような黄金色の花を次々に咲かせ、明るい夏の風景を彩ります

この輝きは人々の心に明るさをもたらしてきました

 

透かすと見える斑点にはヒペリシンという赤い成分を含み

つぶすと赤い血のようなものが出てくる

この斑点を返り血に見たてた不吉なストーリーもあったりして


セントジョーンズワートは光も闇も内包した

高次元の光なのでしょう


西洋占星術の概念では

太陽は父性、意志、自分の中にある主(神)の象徴となっています


その心に光をもたらす作用は

一般には抗うつ作用と表現され

太陽の弱まる冬に、気持ちが落ち込みがちな方にもいいですね

 

セロトニンの再取り込み阻害作用を持ち

化学薬の抗うつ薬SSRIも同じ作用がありますが

セントジョーンズワートSSRIのような自殺念慮、体重増加、性機能障害などの副作用は報告されていません

 

同じ仕組みでありながら

頑なにマントで覆い隠している旅人に力づくで脱がせようとする北風と

包み込む暖かさで自発的に服を脱がせてしまう太陽との違いくらいあるように思います

 

闇を否定し、反対の極にある光を渇望するのか

闇をも抱きしめる大きな光なのか

 


このハーブはとにかく薬との相互作用がダントツに多い

薬の代謝に関わるCYP3A4という主要な酵素を誘導して

薬の効果を弱めてしまうからです

 

でも一見やっかいなこの性質も

自分の反応を、体の声を尊重する

愛の力に思えてならないのです

 

ただ相互作用のある薬によって微妙な均衡をキープする治療を行っている方

薬の作用を大切にしたい方には

セントジョーンズワートの服用は避けた方が良いでしょう

 

また、セントジョーンズワートの光がまぶしすぎて

まれに光に対して敏感になる反応を起こす方がいます

その場合、取り入れる段階ではないかもしれませんし

まずはフラワーエッセンスのようなごく微細なものとして取り入れる方が良いのかもしれません

 

またネイティブアメリカンは堕胎に用いたとされ

流産の危険がありますので妊娠中の方は避けてください

 

子供を孕むということは自分の光と折衷し

統合し新たな次元へと進む

それまた美しい営みなのですね

 

難しさもあるけれど

とても素晴らしいハーブだと思います

 


 

 

 

自分の中にある闇を

無視せず、押さえ込まず

抱きしめる

 

光も闇も包み込んだ先に

大きな愛の光を見る

 

苦しさがあるなら

それは大きな愛への願い

今ここで愛への道しるべとなる