内なる花
恋い焦がれていた
今しか出会えない妖精
好きな花はたくさんあるけれど
落葉樹の林床に咲く
可憐な春の花が特に好きです
春の発揚とともに
一気にあふれる喜び
束の間の開花がとても愛おしい
森の落ち葉のふかふかベッドの中で
冬の間はじっと内的に過ごし
春は柔らかな光の下で繊細な美を表現し
夏は森の緑に守られ涼やかに
他の緑に隠れて地味だけれど
全く気にせずに遊ぶ
だって大いなるものと一つなのだから
中でも大好きなのはオオバナノエンレイソウです
このようなピュアな花を咲かせますが
延齢草の名が表すように
とても長い時間を生きる草本です
発芽から開花まで10年以上かけて成熟し
開花までの道半ばで命を終わらせるものも多いけれど
一部の開花まで至ったものは安定して花を咲かせ
長いものは50年という時間を生きます
参照:植物生活史図鑑1〜春の植物No.1
ほんの束の間に現れる
その美しい花を見つめていると
悠久の流れの中の
一瞬のきらめきに出会っている
この今に感じ入り
溶けてしまうのです
私はいつか一面に広がる
オオバナノエンレイソウに会いたい
けれど何より
私が見つけたかったのは私の中にある
オオバナノエンレイソウなのかもしれないと
そのことに気づかせてくれたのは
自分とは気持ち良いほど真逆の
ハイビスカスのような方でした
明るく華やかで
多くの人前でパフォーマンスが輝き
燦々と降り注ぐ陽光がとても似合う
活力のあふれる方
体操やハーブなどを通して
人々を元気にしたいという思いを表現し
活躍の場を北海道だけでなく沖縄にまで広げようとしていて
意識は国境すら越えている
自分にはできない性質を
喜びいっぱいに生きてくださっていること
本当にありがとうございます
(はじめてお会いしたのはオオバナノエンレイソウのモチーフが校章となっている、北海道大学でした^^)
自分と真逆の方と
同じ思いで繋がり
互いをリスペクトして
心地よく自分らしさにコミットできるという幸せ
真逆だからこそ
補い合い
引き出し合い
新しい創造性が生まれる
活きる環境も
在り方も
雰囲気も
流れる時間も
みんな違うけれど
そんなものは越えて手をつなぎ
幸せな世界を広げてゆける
それぞれが咲きたいところで
イキイキと咲くだけ
そこに価値の優劣なんか1ミリもなくて
真逆の人とは刺激と創造性を
似通った人とは癒しと安心感を分かち合えるから
どんな人もそのままで本当にありがとう
私は、
いっぱい注目されるよりも
たくさんの人の前に出るよりも
静かに対話をする方が心地よい
多くを表現するより
微細な世界を純度高くゆっくり分かち合える方が嬉しい
でも、それはわがままであり
内なる思いを循環させるためには
太陽の下に飛び出さないといけないと思っていました、、
けれど、オオバナノエンレイソウは強い日差しの下では
美しさを失い、力を失い、生きてはゆけないのだから
自分の心地よい在り方を否定することは
自分という花を合わない環境に植えるようなもの
オオバナノエンレイソウのままで
このままだからこそ愛し愛され
純度の高いエネルギーを世界に注げるのです
私は世界の木陰で
愛を歌い、喜びを創造する
そうして、あなたの中の美しい花と出会います