神様とのおしゃべり
今年もサンカヨウとは出会えなかったなぁ。。
朝露に濡れた透明な花に会ってみたいなぁ。。
今朝何となくそんなことを思って、場所のヒントはないかなぁと調べてみたりした
夕方、近くの神社に行くとおばあちゃんに話しかけられた
いろいろな話をするうちに、神社脇から函館山を登るコースにサンカヨウがあると聞いたが、どこから入るの?とのこと
ちなみにサンカヨウの話はこちらから一言も触れていない
今年の花はもう終わりだよなぁと思いつつ、一緒に探しに行くことにした
夕暮れの迫る中、ああでもないこうでもないなどど言いながら探していると、なんだか不思議な気持ちになった
そして、一人では決して見つけられないようなひっそりとしたところで、私の願いは半分叶ったのだった
やっぱり花は終わっていて青い実を付け始めていたけれど、二人で一緒に喜んだ
来年こそはあの透明な妖精に会いに来よう
帰り際、おばあちゃん家の庭に咲くオオバナノエンレイソウを見に来ないかと誘われた
おばあちゃん、私の大好きな花を知っているの??
この辺ではオオバナノエンレイソウの見頃はもう終わったと思っていたのにまた会えるなんて!
もちろん喜んで伺った
すると、初めて出会う八重の花だった
しかも最高に美しい見頃のタイミング!
またこの花とのつながりを深めたられた気がした
この不思議な感じはどこかで覚えがある
あれはおばあちゃんを通した神様とのおしゃべり
素敵なギフトをたくさんありがとう
以心伝心〜オオカメノキ
大亀の木(オオカメノキ)の白い花が
春の山を清らかに装います
純白のブーケを連ね
祝福の調べが
静かに重なり合います
大亀の木は
なんともかわいい芽を付けて
冬を越します
冷たく研ぎ澄まされた空に
アンテナを張っているかのよう
春になると
閉じていた花芽が少しずつ開き・・
純白の集合花を咲かせます
外側の目立つ花は装飾花と言われ
虫を惹きつけるためのものです
それらが横に連なり
さらに大きなブーケのようになって
私たちの心をも惹きつけます
夏にはまあるい大きなハートの葉っぱを
ふわりと広げ
秋の実りや紅葉も美しく
一年中目が離せません
熟した実でお酒を漬けると美味しいらしいです(飲んでみたい♡)
これまで明らかにされている薬効はなさそうですが
何か素敵な力があるように思われてならないのです
大亀の木の名は、その葉が亀の甲羅に似ているからと言われ、大神の木から来るとの説もあるようです
葉は虫に食われやすいことからムシカリ(虫狩)という名前もあります
大亀の木の花言葉は
“以心伝心”
花が連なり
大きな一つとなるように
冬の花芽が何かを感受するように
悠久の歩みが全てここに重なるように
言葉がなくとも感じ合うものがあります
それを繋ぐのは愛
私たちもそんな風に繋がれる
これからはもっと
天に気を通す〜ハクモクレン
モクレンの開花のエネルギーを
ふさふさの毛皮で大切に包んだ蕾は
辛夷(しんい)という生薬となります
鼻の通りを良くしてくれ、鼻炎・蓄膿・頭痛などに用いられるものです
深い呼吸は、自己と肉体とのつながりを強めます
そのためには鼻を通して呼吸することが大切です
鼻呼吸は、脳の冷却、脳への酸素供給、末端へ血液循環、免疫機能を高めます
口呼吸では同じ呼吸でも
十分な肺機能の恩恵を受けにくくなります
モクレンの花は上向きだけれど、先はやや北を向けて咲きます
それは太陽の当たる南側がよく成長するから。。
まだ寒い早春、太陽の温もりを受け取っている喜びの反応なのでしょう
モクレンの仲間は1億年ほど前からあったようで
たくさんある雄しべ・雌しべがらせん状に配列するという
原始的な花の特徴を持っています
花はうっとりするような甘美な香り
思わずその香りを深く吸い込みます
乱れるほどに咲き切る
そんな姿も美しいと思います
“天に気を通し
悠久の時を超えてここにある
普遍的な自己とのつながりを知覚します”
悲しみと幸せの色香〜さくら
春の心は、どうしようもなく桜の色香に誘われてしまう
それはきっと心の深いところにある悲しみに響くから
日本では昔から桜の樹皮を民間療法でもよく用いられました
生薬名「桜皮(おうひ)」と呼ばれ、漢方薬にも配合されます
鎮咳、去痰、解毒、排膿、収斂の効果があるとして
呼吸器症状や蕁麻疹や腫れ物などの皮膚病、腸炎、魚の中毒などに用いられます。
中国では使われていないためか、帰経(五臓でどこに働くか)は不明ですが
「肺」とその表裏の関係にある「大腸」につながっている感じがあります
「肺」は、呼吸の中でも呼気(吐く息)を司り、不要なものを下に降ろします
「肺」は、気血水を身体の隅々に巡らします
「肺」は、免疫や皮膚など、外界(腸管内も外界)との境目を担います
「肺」に配当する感情は悲しみです
桜皮は、女性の皮膚に特に多く存在するエストロゲンβ受容体に結合し、皮膚におけるエストロゲン(女性ホルモン)の産生を促すとも言われています
また、脂肪細胞への糖の取り込みを促し、血糖値を正常に保つなどの効果も、実験レベルでは期待されているようです
桜の花のお茶は二日酔いにも良いとされますが
コラーゲンの糖化(血中の余分な糖がタンパク質や脂質と結びつき老化物質となる)を抑え
コラーゲンの生成を促す効果もあることも分かってきたとか
桜餅の香りは、桜に含まれるクマリン配糖体というものが
塩漬けにより芳香物質に変化することにより生まれますが
あの香り成分はリラックスした幸せな気持ちにさせてくれます
いずれも幸せ受け取る力、瑞々しい女性性に関係するものですね
桜の花はふんわりとしたエイジレスな女性らしさがあります
それは無知な若さの魅力ではなく
悲しみも幸せも包み込む色香がある
悲しみが癒えると
心は温かく柔らかく
春のエネルギーに乗って循環し
のびやかに豊かさを創造してゆきます
今年も桜が訪れて
何かを洗い流し、去ってゆきます
世界は移ろうけれど
真ん中にある光はずっと変わらずに在り続けます
お風呂で北海道を旅する
STAY HOMEの今はお風呂で北海道を旅する
イメージと感覚が誘う旅へと
“北海道の空いろの香りのバスソルト〜Healing Bath Salts〜”で
今朝は占冠(しむかっぷ)の木漏れ日の中をドライブしてきました
北海道のイラストレーターそらさんと
私の大好きなお友達の企画で作られた
素敵な素敵なバスソルトです
北海道の4つの場所で
時間帯によって醸す繊細な空気感が
それぞれイラストや香り、水色などで表現されています
“阿寒湖の朝もや morning haze
やわらかな湖の粒を吸い込んだような、スンとした朝もやの香り。”
“占冠の木漏れ日 komorebi
やさしい太陽が映す影から、ほんのり香る木漏れ日の香り。”
“メルヘンの丘の夕空 twiligt sky
もうすぐお家に帰る時間の、少し切ない夕空の香り。”
“蘭島の三日月の夜 night of the crescent
ほのかに甘くスパイシーな、三日月の夜の香り。”
ソルトはオホーツク海の塩
香りは天然の精油(ラベンダーは北海道の“おかむらさき“)
色素も野菜や木の実由来のものが使われています
成分にも安心感があり、五感に柔らかで優しいのです
開放的で緩んだ気持ちになっているお風呂で
しばし北海道の大自然にトリップ
どんなときも
あの大きな大地の優しさに包まれている安らぎと神秘を
ハートが覚えているということに気づくのです
お題「#おうち時間」
Renew My Home
ホームページを一新しました。
はてなブログの方は気ままにいろいろなことを綴っておりますが、植物のメッセージについてはホームページの方でまとめていきたいと思います。
今後もこちらでブログ更新を続けていきますので、お読みいただけたら嬉しいです。
十字の光〜レンギョウ
はっとするような鮮やかな黄色の輝きを
しなやかな枝に連ねて
十字の花を咲かせるレンギョウ
英名はGolden bells(金の鈴)
中国名は黄寿丹
春の希望を象徴するような花です
花言葉は、「期待」「希望」「叶えられた希望」
大気汚染や病害虫に強く、生命力旺盛な植物で
秋に熟した果実を乾燥させたものは、生薬の「連翹(れんぎょう)」となります
その茶色く乾いた果実は軽い性質があり、爽やかな芳香があります
体表に滞った邪を発散させ、こもった熱を冷まし、炎症を鎮め、解毒する作用を持ちます
中耳炎や皮膚炎などの化膿性疾患や、風邪やインフルエンザなどの熱性疾患によく用いられ、抗菌・抗ウイルス作用もあるとされています
金銀花(スイカズラの花)などと組み合わせると、熱性疾患の初期により効果的な処方になります
あなたの中の輝きが発露を望んでいます
それを止めているのは世界と自分に架けている十字架
それを降ろすのは赦しです
どこに出かける必要もなく自分の内側で起こるものです
妖精たちの舞踏会〜エゾエンゴサク
春の林床に妖精の世界が広がります
エゾエンゴサクが美しい踊り子として輝いています
エゾエンゴサクの学名はCorydalis ambigua
Corydalisとは雲雀(ひばり)を意味し、花の形がそれを連想することから名付けられたようです
生薬の延胡索(エンゴサク)は、エゾエンゴサクと近縁のCorydalis yanhusuo (中国の自生種)の塊茎を基原とし、気血を巡らし、鎮痛・鎮痙・浄血作用があることから諸々の痛みに用いられます
「通じざれば則ち痛む」という言葉がありますが、痛みは流れが滞っていることから起こります
滞りの原因は、冷えや気持ちの沈滞、緊張、我慢、怒り、悲しみなどの感情など様々な原因があり得ますが、いずれも無意識に何かをぎゅっと握りしめているものがあるように思います
延胡索はそれをふわりと緩め、軽やかに流してくれるのでしょう
エゾエンゴサクも民間薬として同じ目的に用いられます
また、アイヌの人たちはその塊茎を「トマ」と呼び、大事な保存食としました
ちなみにその花は吸うと甘い蜜の味がすることから「イトペンラ(甘い葉・花)」
花の形から「トット(小鳥)」と呼ばれることもあったようです
地上部は癖のない山菜としても楽しめます
参考図書:アイヌ植物誌
なんと言い得て妙、そう思います
少し背丈の高い草木の陰を覗けば
ひっそりとそんな世界が広がっています
握りしめているものを手放して
妖精たちと一緒に軽やかに踊る
そんなイメージに心を委ねてみてはいかがでしょう
愛の流れを止めているものを明け渡し
痛みから解き放たれよう
舞踏会への招待状が届いています
軽やかに歌って踊って、、
〜ピリカメル草樂図譜
繊細さを包む〜カタクリ
春の優しい光の中で、ほんの短い間だけその美しさを地上に表現する“Spring ephemeral(春の儚いもの)”
今に溢れている光を、私たちに見せてくれています
カタクリの鱗茎はデンプンが豊富で、かつては本来の片栗粉として使われていたものです
江戸時代には、奈良県の宇陀地方で採取・精製されたものが上質な片栗粉として幕府に献上されていたそうです
(松山本草)
現在、片栗粉の名で流通するものの中身は、大量に生産できるじゃがいもなどのデンプンに取って代わられています
カタクリの鱗茎は、消化が良く病後の滋養強壮に、また解毒緩和作用により風邪や胃腸炎などを和らげたり、患部にふりかけることで湿疹やあせもなどにも効果を現すとされています
カタクリが増えるのはゆっくり、自生するところも減っているので、どうぞ目から薬効をいただくだけにしましょう
花も繊細ですが、人のとても繊細なところに響くようなものがあると感じます
その優しいとろみによって包んでくれるようです
うつむいているような表情
在り方も控えめなのですが
この、星の流れて来るような姿からは
強い方向性を持っているようにも感じられるのです
繊細さをそのままにとろけるような愛で包むとき
光の道があなたの中に降りてきます
それは世界を包む贈り物となります
“あなたの繊細な心は
優しさと寛ぎを与え
世界を滋養するギフト
伏し目がちなあなたのままで
愛に溶けてゆこう”
〜ピリカメル草樂図譜